優秀な人材に選ばれる会社

今までいろんなお客さんのITシステムの構築をやらせていただきました。
私のお客さんは中小企業が多いのですが、それでも従業員数100名以上の企業が多いのでそこそこの規模のシステムになります。
しかし、多くの企業のシステムがちゃんと設計されていなくて管理もずさんな状況がとても多かったです。
それは経験のある優秀なエンジニアを獲得できないのが一番の原因です。


以前仕事をさせてもらったお客さんの会社はネットワークは素人配線でぐちゃぐちゃ、業務システムのDBはちゃんと正規化されていなくて、セキュリティはウィルスソフトさえ導入されていないという有様でした。
前任にシステム部部長がいたらしいのですが、あまりに仕事ができないためやめてもらったそうです。
しかし、そのかわりになる人をさがそうと思っても中小企業ではなかなか見つけられませんでした。
そのあと入ってきたエンジニアも仕事に疲れて楽をしたいから転職したという人で仕事ができる人ではありませんでした。
この会社の社長は従業員数100名以下の小さな会社なので優秀なエンジニアが来てくれないと言っていましたが本当にそうでしょうか?
そう考えるならただでさえ大企業よりハンデがあるのだから優秀な人をとるために何か手を打つべきですが彼らは何もやっていません。


この状況を見ていて思ったのは優秀な人がとれないのは企業にも責任があるのではないかということです。
それでは給料をあげたり福利厚生を充実させたりすることで問題は解決するのでしょうか?
この会社でもかなりの高額な報酬を出してエンジニアを獲得しましたが、その人は優秀な人材ではありませんでした。
ではどうやったら優秀な人材を獲得することができるのでしょうか。
それは仕事で成長することができてやりがいを感じられるようにすることです。


例えばエンジニアの場合、新しい技術にチャレンジさせるとかネット上の新しいビジネスを構築するなど仕事で成長や達成感を感じられるようにすればいいのではないでしょうか。
そうすれば最初は安い報酬でも優秀な人材を引き寄せることができると思います。


どこの企業でも優秀な人材が不足しているといいます。
では、企業は優秀な人材に選ばれるようなビジネスをしているのでしょうか?
利益ばかり追いかけて働く人々をないがしろにしていないでしょうか?
これから世の中不況になっていく中で人と同じことをしていては企業もやっていけない時代になっていくでしょう。
そのとき必要になるのが優秀な人材です。
彼らは新しいビジネスを作り出し、様々な価値を提供してくれます。


ここでふと疑問に思うのは、じゃー優秀な人材とはどんな人材なのかということです。
これがちょっと曖昧で定義が難しいところです。
多くの企業ではいい大学を出て、専門分野で経験があるのが優秀な人材と考えているようです。
しかし、学歴や職歴は全て過去のことです。
大事なのはこれから価値を提供できる人材かどうかということだと思います。
なので事前に優秀かどうかなんてわかりません。
しかし優秀な人の共通点はいくつかあると思います。


1 常に努力している
優秀な人は常に努力して自分を向上させようとします。
優秀な人は最初から優秀だったわけではありません。
最初は何回も失敗してそれでもあきらめず愚直に続けてはじめて人より秀でることができます。


2 誠実である
優秀な人は誠実です。
嘘をついたりずるく立ち回るような人はまわりの人たちからだんだん孤立していくようになります。
企業で働く場合、チームで仕事をしなければいけません。
不誠実だとチームのメンバーともうまくコミュニケーションがとれなくなって成果を出すことができなくなります。


3 好奇心旺盛である
優秀な人はいろんなことに興味をもちます。
世の中の動向や人間の心などなぜそうなのかと常に考えます。
これはビジネスを行う上でも重要です。
ビジネスは多くの人たちの要求を解決することによって成り立っています。
だからいろんなことに疑問をもつことによって新たなビジネスを生み出すこともできます。


4 チャレンジすることをおそれない
優秀な人は新しいことに常にチャレンジします。
やったことがないことをやるのですから最初は多くの失敗を犯します。
しかし、優秀な人はその失敗がスキルアップの糧になることを知っています。
そして自分の能力より少し上くらいのことにチャレンジすることによって自分が成長することに無上の喜びを感じます。


こんな人といっしょに仕事ができればすばらしいですよね。
ではどうやったらこんな人たちをひきよせることができるのでしょうか?
それはまず自分もこのような人になることではないでしょうか。


よく子供に勉強しろという親がいますが、では今自分は勉強しているのでしょうか?
自分はいい大学を出ているから勉強はしたというかもしれませんが、大学で勉強が終わる訳ではありません。
社会人になっても学ぶべきことはたくさんあります。
おそらく優秀な人は自分の子供に勉強しろという前に自分の勉強で忙しいと思います。


つまり優秀な人材をひきよせるには自分が優秀な人材になるように努力することからはじめたほうがいいということです。
企業であれば経営に携わる方が特に努力すべきでしょう。
今、大企業になっている会社も最初は小さな会社だったはずです。
そこに優秀な人たちが集まったのは創業者が優秀だったからです。
優秀な人材は相手が優秀か見分ける力があります。
なので優秀な人材を引きつけるためには自分が優秀な人材になるように努力しなければいけません。


まずは自分という人材からはじめてみませんか?