次の産業

今、私はITでご飯を食べています。
コンピューターは好きだし、インターネットは自分にとってはなくてはならないものになりました。
これからもCPUはメニーコアになって処理能力は伸び、ストレージの容量は飛躍的に増えていくでしょう。
しかし、IT自体はこれからの産業ではないとも思っています。
なぜなら人類にとってもっと大事な課題の多くがいまだ未解決のままになっているからです。


人には根源的な欲求があります。
それは自らが生き残り、快適な生活をおくりたいという欲求です。
そのために克服すべき問題として以下のようなものが考えられます。

1 宇宙

核兵器技術の進展により北朝鮮のような小国でも核ミサイルをもつことが可能な時代となってきました。
現在、そのような状況で偶発的に核が使用される危険が高まっています。
もし、全面的な核戦争に発展したら地球は人の住めない星になってしまうでしょう。
そういう状況でも人類が生き残る手段として他の惑星に移住できるオプションは用意すべきだと思います。
火星あたりが有望なのでしょうが、技術が進めば太陽系以外の惑星へ行くこともできるようなるかもしれません。
実際に火星移住を考えている人たちもいるみたいですね。

20年後の移住を目指す『火星入植プロジェクト』進行中

また、地球の引力圏から脱出する方法として軌道エレベーターという技術が注目されています。
カーボンナノチューブで作られたロープでエレベータを引き上げるのですが、技術的にはもうすぐ可能になるようです。
これができれば誰でも安く宇宙へいけるようになるかもしれませんね。

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2 エネルギー

石油に依存した時代の終わりが近づいているようですが、代替エネルギーがまだ見つかっていません。
原子力がその候補としてあがっていますが、放射性廃棄物をどうするか解決されていません。
放射性廃棄物のような有毒な物質を作り出すという行為は子孫に負債を押し付けることになるのでやってはいけないことでしょう。
太陽光などの自然エネルギー技術も進めるべきだと思いますが、やはり最終的には核融合が現実解なのだと思います。
意外に知られていませんが、核融合の研究は進んでいて実用化まではまだまだらしいですがそんなに遠くない未来には実現できるかもしれないそうです。
それと同時にエネルギーをできるだけ使わない社会にすることも重要でしょう。
前に書評でも書いたマグネシウムを使ったエネルギー供給システムやスマートグリッドのような仕組みで効率よくエネルギーを使うことができれば太陽光エネルギーだけでも大部分のエネルギーはまかなえるようになるかもしれません。

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3 病気の克服

伝染病やガン、遺伝病などいまだに多くの人たちが病気で苦しんでいます。
これら現代の医学では治療することができない病気を治療する方法が生まれつつあります。
iPS技術は自分の細胞から臓器などを作り出す技術です。
今までは臓器移植しか治療法のなかった病気に対して自らの細胞から臓器を作り出して治療できるようになります。
たとえば、交通事故脊髄を損傷して下半身不随になった人は一生立つことはできません。
神経は一度壊れると再生しないからです。
しかし、神経を再生させ正しく配線する技術が確立すれば治療することが可能になります。
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ビジネスは人々の欲求があるところに発生します。
こうなったらいいなとかこの問題なんとかならないかという状況から次世代の産業が起こるものです。
上に書いたことは人類がこれからも存在し続けるための課題でもあるでしょう。
したがって、そこには大きなビジネスがあるということです。


多くの人達にとって仕事とはお金を稼ぐ手段でしかないでしょう。
しかし、もし自分の仕事に社会的意義を感じられたらその人の人生はどんなに幸福なのだろうと思います。
私はITの分野からこれらの課題に何か貢献できないか考えてみようと思ってます。
スマートグリッドや宇宙でのロボット制御あたりがそうかもしれませんね。

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