日本でIT起業するということ

 昨日は季節外れの寒さの上、突然雷雨になって変な天気です。地球の環境が少しづつおかしくなっているのかもしれませんね。

 昨日友人と久しぶりに会って夕飯を一緒に食べました。彼もIT関連の仕事をフリーでしていますが、色々大変なようです。話の中で日本でITビジネスを行うことに関する話題が出てきたのですが、日本でシリコンバレータイプの会社は成功しないのではないかという話になりました。

 まず第一にいい製品を作っても日本の顧客は海外製品を選ぶ傾向にあります。日本人は昔から海外からのものをありがたがる傾向にありますが、いまでもそれは変わっていないと思います。大多数のIT製品は海外からのものですが、技術的には日本でも作れるものばかりです。しかし日本企業でIT製品を提供する企業は非常に少ない状況です。
 その原因としては2つ考えられます。ひとつはIT製品を開発できる能力をもつ電機メーカーの経営陣の頭が時代の流れについていっていないことがあるのかもしれません。IT製品はハードよりもソフトが重要ですが既存の電機メーカーではそのような発想が出てこないのかもしれません。またソフト開発会社もゼネコン体質の業界に組み込まれていて新しいものを作り出そうとする意欲がないのでしょう。いまやソフト開発会社は昔の口入屋と変わらないようになってしまいました。

 第二に起業家精神あふれる人材が少ないことがあります。日本では何かビジネスをはじめようとしても人材がなかなか集まりません。大多数の人々がサラリーマンである日本では自分でビジネスを行うことは大きなリスクがあると思われているようです。また自分でビジネスを行うためには違うスキルセットが必要になるためサラリーマンとして有能であってもやっていけないことが多いと思います。
 
 今の日本は黒船が来航した江戸時代のころのように、長い眠りから突然起こされた状況なのかもしれません。つまり今まではサラリーマンで言われたとおりやっていればよかったのが、これからは自分で考えてビジネスを行わなければいけない時代になったということです。
 しかし突然変われと言われても難しいと思います。そのような状況でITビジネスをはじめるにはどうすればいいのでしょうか?

 自分なりに次のような手を考えてみました

 ・アーリーアダプターの顧客を見つける
  大多数の日本企業は海外指向でしょうが、中には先進的な考えをもつ企業が少ないとは思いますが存在するはずです。そのような企業を見つけてアプローチしていけばいいと思います。
 ・フリーのエンジニアを集める
  ITエンジニアは結構フリーでやっている人が多くいます。有能な人ほど安い給料でこき使われるのをばかばかしく思うのかもしれません。LLPなどの制度を使ってそういった人たちを結集させることができればスキルの高い技術集団が作れるかもしれません。
 ・アメリカ進出を検討する
  日本はITに関しては遅れています。(ITのみならずMarketing,Management,Finance全てにおいて遅れていますが) やはりUSでのビジネスを考えるべきなのでしょう。

 楽天やLivedoorなど技術を基本においていないベンチャーばかりが伸びるのが日本のマーケットの特徴だとまじめに技術をやっている企業に日本で出番はあまりないように思ってしまいます。そうでないことを願っていますが。