本当に必要なのか?
私たちはお金を払って様々なサービスを受けています。しかしそれは本当に必要とされているのでしょうか?
以前経理作業を頼んでいた税理士は毎月収支分析の資料を大量に作って送ってきました。しかしまだビジネスが回っていない状態では全く必要のないものでした。また医療機関も必要以上の薬や検査を行って保険点数を上げようとします。
結局は儲けるのがビジネスだから仕方がないのでしょうが、自己満足で終わっているビジネスが多いように感じます。本当に顧客に求められているのかを考えてビジネスしていく必要があるのではないでしょうか。
資本主義ではマーケットで必要とされていない産業は衰退していくのが自然な流れだと思います。例えば銀行がこれだけ淘汰されたのは不良債権が原因だったこともありますが、大企業は信用力がついたため銀行以外の株式や社債などの資金調達が容易になったのが主な原因だと思います。銀行も中小企業や個人に融資する方向に変わってきていますが、今までのような殿様商売では厳しいでしょう。
最近様々なサービスをお金を払って受けていて、提供する企業は金儲けしか考えていないのではないかと感じることが多かったためふとこんなことを考えてしまいました。本来、顧客がメリットを感じないサービスはお金をもらう資格はないと思います。
大阪の友人が家族でレストランで外食したとき、あまりにもまずかったためにお金を払わなかったそうです。大阪は食には厳しいのでそのような客が多いようです。しかしそのような厳しさが大阪の食をおいしくしているのだと思います。
翻って自分のことを考えると、自分は本当に顧客の求めるサービスを提供しているのだろうか、実は自己満足で仕事しているのではないかと思いました。私が携わっているITシステムも本当に顧客に必要とされているのか考える必要があります。これからは単に売るだけではなく顧客満足度や業務効率化などの視点で自分の行った仕事を評価していく必要があります。
基本は顧客が満足するサービスを提供することを第一の目的とすべきです。ITの仕事をしていてITを使わなくても解決する案件も多々あります。そのような時は儲からなくても顧客メリットを考えて提案すべきなのでしょう。ケースバイケースで難しい場合もありますが、顧客からの信頼はかけがえのない財産になるのではないでしょうか。
とはいってもいざ売るほうの立場になると難しいこともわかります。私が現在行っているSIも提案フェーズの長い仕事です。ITシステムを様々な構成で設計して提案するため受注までのスパンが非常に長い仕事です。顧客の中でも悪い人がいて提案でさんざん情報を出させて他の業者に頼む顧客もいます。従って提案フェーズではあまり詳細な情報は出せません。
ビジネスはWin-Winの関係でなくては成り立ちません。顧客にメリットがあり、売るほうも利益を手にすることができてはじめてビジネスが成り立ちます。一番大事なのは顧客であれ業者であれ誠意を持って取引することなんだと思います。