融通の利かないシステム

 おはようございます。今日は朝に地震がありました。震源は北海道よりの海底だったようですが、あさ起きたとき揺れているなと思いながら目覚めました。

 最近Windows関連の製品に関わることが多いのですが、MSの製品は設計上に問題が多いためあまり提案したくない製品です。

 WindowsではActive Directoryというサーバーをよく利用します。これはユーザー情報のデータベースです。電話帳のようなものというとわかりやすでしょうか。Active Directoryはコンピューターを利用しているユーザー情報を登録して管理するためのしくみです。ユーザーはログインしたりプリンターを利用したりするときActive Directoryに問い合わせてコンピューターが提供する様々なサービスを利用することができます。

 MSはこのActive Directoryを中心に自社ソフトウェアと連携させた製品ラインアップを持っています。そのひとつがExchange Serverという製品です。これは簡単に言うとメールサーバーなんですが、スケジュールやデータ共有など様々な機能を持っています。
 この一見便利そうな製品が曲者です。エンジニアとしてこいつは使えないなと思ったのはExchangeを導入するとActive Directoryの内容が勝手に変更されてしまいます。これによってExchangeとActive Directoryに依存関係ができてしまって簡単に交換することができなくなってしまいます。
 例えばExchangeが何らかの障害で使えなくなった場合、Active Directoryまで気にしないといけないため復旧作業がとても大変になります。

 オープンシステムやネットワークが当たり前の時代にMSの製品は設計上の欠陥があると思います。一度Exchangeで運用を始めると他のシステムに入れ替えることが非常に困難になります。(それがMSの戦略なのかもしれませんが)その上まともなサポート体制もないためユーザーは非常に大変な状況に追い込まれることになります。

 Windows製品は全てGUIで操作できて機能もすばらしいのでだまされてしまいますが、長期で運用することを考えると大変です。
 私の経験から言うとWindowsはActive Directory導入までにとどめておくべきです。実際にExchangeを導入できる企業は情報システム部をもつくらいの規模でないと無理だと思います。

 こういった目利きができるITコンサルティングって必要だと思うんですが、日本ではニーズがないですね。


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