トップダウンかボトムアップか

 企業という組織で働いているとその組織のありようによって個人の能力が生かされたり殺されたりすることがあります。
例えば強力なカリスマ性をもつトップがいた場合、下で働くメンバーが自分の意見がいいにくい雰囲気になりがちです。
トップも全てをコントロールしたいと思う人が多くて他人の意見を聞かないケースをよく見ることがあります。
ITの現場では様々な能力が求められます。
開発やシステムインテグレーションのスキルはもちろんのことプロジェクトマネージメントや営業能力、ビジネスモデルの構築や会計処理など様々な業務があります。
これだけの仕事を完全にこなすことができる人間なんてほとんどいないでしょう。
こういう状況ではそれぞれのプロフェッショナルにお願いして仕事を進めていくしかありません。
しかし、いまだにピラミッド構造の組織のようにトップダウンでマネージメントしようとする人がいます。
ひどい場合だと自分のエゴで組織を動かしている管理職もたまにいます。


 こういう状況を見ていてこれからの組織に必要なのはトップダウンでの命令ではなくそれぞれのメンバーが連携して働きやすい環境をいかに作るかが重要なんだと思います。
しかしトップダウンの逆に各メンバーが個別に動いてしまって全く連携していない状況もよくあります。
これは明らかにコミュニケーションの不足が原因です。
何かの本でプロジェクトマネージャーはワインパーティーのホストのようにマネージメントをするというのを読んだことがあります。
ある人がパーティーにやってきたらホストはその人に最適な人を紹介してパーティーに参加した人達のコミュニケーションを促すようにするということだそうです。
ちなみにたまに日本の懇親会などに参加することがありますが、そのようにしてくれるホストに出会ったことはないですね。
これからのマネージャーのありかたはこのように自分が触媒となってプロジェクトチームの自己組織化を促すスキルが一番重要なのでしょうね。


そろそろ日本の管理職も古いやりかたから脱却していったほうがいいと思うんですけどね。