オープンソース家電 Neuros OSD

Neurosという会社が面白い製品を売っています。
Linuxベースのマルチメディアアプライアンスで、映像や音楽をネットからダウン ロードして聞いたりするための家電製品です。
この製品の面白いのはファームウェアがオープンソースになっていて誰でも機能を追加したり変更したりできるところです。
メーカーは開発者コミュニティを運営していて、iTuneやYouTubeのコンテンツを利用できるようなプログラムを作ってくれる開発者を募集しているようです。
このような開発スタイルが成功するためにはどれだけ優秀な開発者をひきつけられるかですね。
これからプロジェクトマネージャーに必要な能力はコミュニティ運営の技術になるかもしれません。


 このスタイルでゲーム機や携帯電話を作るのも面白いかもしれません。
ゲームメーカーも携帯電話キャリアも厳格に製品をコントロールしていて外部の人が簡単に変更できるものではありません。
しかしオープンソーススタイルを使えばもっといろんなアプリケーションが出てくるのではないでしょうか。
ただ携帯電話を勝手に改造されて違法電波を出されたりすると困ってしまいますが。
そういうマイナスの面も考えて進めていく必要はあるでしょうね。


 またオープンソースにすることによって欠陥による被害も少なくなると思います。
「殺人バグを追え」という本にはソフトウェアのバグによって人の命に関わる事故について書かれています。
そのような事故を起こさないように様々な開発手法やテスト技術が開発されていますが、しょせん人がやることなのでミスは発生します。
もちろんバグを出さない開発手法を考えることは重要ですが、オープンソースにして多くの人がチェックできるようにすればバグによる事故をかなり減らせるのではないでしょうか。
いまや車や医療機器の制御などいろんなところでコンピューターが使われています。
その中身がわからないというのはやはり恐ろしいことだと思います。
もちろんオープンソースにするだけではだめで多くの人が関心をもってチェックできるようにならないといけないですけどね。

殺人バグを追え殺人バグを追え
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