お金を集める技術

お金を集める技術 あなたの「アイデア」「ノウハウ」「事業計画」に資金が集まる。成功するファンドのつくり方お金を集める技術 あなたの「アイデア」「ノウハウ」「事業計画」に資金が集まる。成功するファンドのつくり方
青木 寿幸

クロスメディア・パブリッシング 2006-10-07
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元旦は雑煮を食べてといつも通りの正月をすごしています。
そしてこんな長期間の休みも滅多にないので積読本解消計画を実施中です。


ビジネスを行うにはお金が必要です。
資金調達方法としては大きく借入金と出資の二つの方法があります。
この本は出資の中でも投資事業組合を使った方法を解説しています。


通常銀行からお金を借りたら当たり前ですが必ず返さなければいけません。
そのかわり金利は安くですみます。
つまり銀行借り入れで行うビジネスはローリスクで確実に儲かるビジネスである必要があります。
ベンチャー企業などのハイリスクのビジネスでは株式による資金調達が必要になります。
株式投資は返さなくてもいいお金なのでリスクのあるビジネスにも使うことができます。
株による調達ではVCや株式公開などの方法がありますが、色んなコストや条件があって調達できる企業は限られています。


投資事業組合(ファンド)による調達ではローコストでハイリスクなビジネスに投資する資金調達手段を提供してくれます。
基本的に投資するのは個人でファンドと契約を結びます。
ファンドを管理するマネージャーは預かったお金を事業に投資して儲かったお金を配当として投資家に還元します。
言うなれば小規模な投資信託といった感じでしょうか。
村上ファンドライブドアでイメージが悪くなった感のあるファンドですが、資金調達方法の一つとして考えてもいいのではないでしょうか。


世の中には余ったお金を持っている個人が結構いるらしく、色んなファンドが運営されているそうです。
不動産や株を扱うファンドは有名ですが、ゲームやアニメなどのファンドもあるそうです。
今までお金がなくて実現できなかったアイデアがファンドによってこれからは実現できるようになっていきそうです。


ただ、ファンドが本当に信頼できるのか、犯罪に利用されないのかといった心配もあります。
今のところ比較的規制も少なくて自己責任で行われているようです。
新しいビジネスを生み出すしくみとしてとてもいいと思うのでなんとかこのままうまく行ってほしいところです。


何かビジネスを行おうと思ったとき資金調達は経営者に取って一番悩ましい問題です。
新しいことに挑戦するビジネスではやはり投資で資金を得たいところなのですが、株による調達は多くの企業にとって敷居が高すぎるでしょう。
日本のVCも機能しているとはいいがたい状況ですし、いろんな資金調達方法が出てくることは起業家にとってとても助かりますね。
あらたなビジネスのために資金調達したい人には参考になる本だとおもいます。