日本の金融機関はおかしい

日経のウェブに載っていた記事を読んで全く同感してしまいました。


サラリーマン金融の何が問題か
http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/yanai.cfm?i=20061017c9000c9
http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/yanai.cfm?i=20061113c9000c9



 これを読んでエリート意識が強いのに自分の利益しか考えない日本の金融機関は大丈夫かと思いました。
私も銀行とつきあってプロフェッショナルとしての自覚のなさにあきれることが多かったのですが、この記事はサラ金という切り口から日本の銀行の問題点を分析しています。
まず、異常なのが日本の繁華街の看板がほとんどサラ金会社のもので埋め尽くされています。
こんな国は日本以外ではみたことがありません。
それだけおいしいビジネスだったのでしょう。
そして銀行や生保、官僚などが甘い汁をすおうとよってきたという構図なのだと思います。
特に銀行のやりかたはひどすぎです。
貸しはがししておいてサラ金には多くの融資を行うというのは自分の手を汚さないで金儲けをしようというやり方です。
この記事でも書いていますが、サラ金の過酷な取り立てで命を断つ人も出てきています。
こんなサラ金会社なんかなくても社会にはあまり影響ないんじゃないんでしょうか。
かえって社会にとっていいことかもしれません。


 こんなことをいうと資本主義の考え方に染まっている人は金融システムが豊かさを生み出しているといいます。
しかし、その資本主義も手段でしかなくて運営しているのは人間です。
銀行のいままでやってきていることは人としての誠意ややさしさがほとんど感じられません。
実際の現場で活動しているのは感情のある人間です。
こんな不誠実なことをしたらされたほうは絶対に忘れません。(私も忘れていません。)
行動ファイナンスの分野でも人は合理的な行動ばかりするわけではないことがわかっています。
人間の脳は結構感情で物事を判断することが多いんですよね。
実際、金融自由化されている韓国では昔銀行にひどい対応をされた企業はいまでは逆に徹底的に金利を安くたたいて資金調達先として利用しているようです。
今までの行いはどんなビジネスをやるにしても重要ですよね。


大体金融が主役になるのはおかしいと思います。
資金調達のための手段でしかないし何も生み出さないものですから、陰の存在としているのが本来のあり方だと思います。
この記事でも書かれていた通り、金利の上限をきめるよりも過酷な取り立てや永久に返済が終わらないような契約を許す状況を変える必要があると思います。
アメリカのように弁護士以外でも債務整理ができるような体制を作る必要があるでしょうね。


 これからは銀行の都合ではなく借りる企業の都合で銀行とつきあう時代になると思います。
他にも資金調達の方法は増えましたし、ビジネスによってはそんなに資金が必要のないものもありますからね。


 私はつきあう金融機関を見るときは関連会社にサラ金会社がないかチェックします。
しかしほとんどの銀行は傘下にサラ金会社を抱えているのでつきあおうと思う銀行がないんですよね。
やっぱりその銀行がどのような理念で経営されているかを見てつきあって行きたいと思います。
金さえ儲かればいいと思っているような金融機関とつきあっててもろくなことはありません。
友人を選ぶのと同じで金融機関はビジネスのパートナーとなり得る相手です。
やはり基本的な考え方があっている相手とつきあっていきたいものです。