アドバイスは口に苦い

 仕事をしていると色んな場面でアドバイスしてほしいといわれることがあります。
うまくいかないシステム構築、障害が頻繁に起こるサービス運用などは困った状況になってから話が来ることが多いです。
そして、根本的な問題を指摘するとそれは変えられないといいます。
それを聞いた瞬間、こちらもアドバイスする気がなくなってしまいます。


 例えば、多くの企業は子会社を持っていますが、ある業務は必ず子会社に発注することが多く見られます。
しかし、独占企業状態になっている子会社は競争相手がいないのでコストダウンや品質向上の努力をしないところが多いのが現状です。
外の企業に出した方がコストも安くなるし、品質もよくなるのに自分たちの組織を守ることが第一だと考えているためアウトソースすることをためらいます。


 このように本当のアドバイスとは良薬に似ていて企業にとってはつらいものです。
最近起こった不二家の事件も同じような状況で起こったようです。
不二家にとってつらい改革を進めていた役員が社内政治で潰されたという記事を読んだのですが、まさにこれが日本企業の体質なのだと思いました。
会社のためを思って行動している人が排除されるという企業体質はますます競争力をなくしていくでしょう。


 このような企業にアドバイスしても何も改善されません。
おそらく不二家のようになるまでわからないのでしょう。
経済はグローバル化が急速に進んでいます。
このようなことをしていたら世界との競争には勝てないでしょう。
そういう危機感が日本企業の中に感じられないのが私の気分をネガティブにします。


 自分自身としてはこのような企業には近づかないようにして、やるべきことをやっていこうと思います。