コミュニケーション能力がない

 今ちょうど30才というと彼らが働きだしたのが日本が最も不景気だったころだと思います。
最近その年代の何人かの人とおつきあいすることがあったのですが、ある共通点があったのが印象的でした。
それはあまり人がどう思うかということを考えないで発言する人が多いなと思った事です。


私のまわりでたまたま多いだけかもしれませんが、この世代の人は自分が正しいと思うと人にどう思われようと言ってしまう人がとても多いような気がします。
いわゆるB型タイプですね。
例えば初対面だとどういう人がわからないからまずは相手のことを知ろうと普通は思いますが、いきなり相手のまちがっていることを指摘したりします。
また空気を読むという言葉は私はあまり好きではないですが、相手がどう感じているかを読み取ることをしようとしないのも共通していました。


私も彼らの年齢の頃は相手がどう感じているかをあまり理解していなかったと思います。
しかし、人生いろんな失敗をしてくるとだんだんとわかるようになってきました。
ただ、今まで自分より若い人と多く付き合ってきましたがここまでそのように感じた事はありませんでした。
やはり、日本が不景気になった頃に社会に入ってきた世代は自分の世代とは少し違うなと思います。


彼らは人と接するときの間合いの取り方をわかっていないのかもしれません。
一世を風靡したほりえもんも正しければいくら相手を傷つけてもいいと思っていたようでした。
しかしその結果、多くの敵を作ってしまいました。
人は理屈だけでは動きません。
人の気持ちもある程度考えてコミュニケーションしないとつき合ってくれる人がだんだん減っていくと思います。


私は今はその場だけは普通にふるまっていますが、心から彼らと腹を割って話す気にはなれません。
自分が年をとったのかもしれませんが、人を見る基準が厳しくなっているように思います。
そんなときは自分だっていっぱい欠点はあるし、人に対して寛容であろうと思うようにしています。
しかし、まだまだ大人になりきれないからでしょうが、本心からつき合う事はまだできません。
だからあまり無理をせずできる範囲でやっていければいいかなと思います。


しかし、このようなタイプの人は損をしていると思います。
悪意はないのでしょうが、まわりを不愉快にしているということに気づかないのでしょう。
このタイプの人たちは誤解されやすいと思います。
少し気を使えばそこまで嫌われることはないのですが、相手がどう思っているのかあまり関心がないのかもしれません。
また、まわりで指摘してくれる人もいないので直すこともできないまま現在に至っているのでしょう。
それを指摘してくれる人は社会人になるとなかなかいないですからね。


今、企業が求めている人材で最も要求されている能力はコミュニケーション能力だそうです。
しかし、学生にコミュニケーション能力といってもどんな能力なのかわからないというそうです。
自分の行いがまわりにどんな影響を与えているか興味のない人にコミュニケーション能力といってもわからないのは当然なのかもしれません。
コミュニケーション能力って情報を正確に伝達するということも大事ですが、相手の気持ちになって接するという事がまず第一なのではないでしょうか。
相手を不愉快にしてしまってはいくら正確に情報を伝えても相手が理解しようとしないと思います。
相手の気持ちに敏感になる、しかしそれは相手の顔色ばかり見るということではなく相手の立場にたって接するという姿勢がコミュニケーションでは一番大切なのではないかと思います。

今回は少し強い物言いになってしまいました。
書いた後でちょっと反省しました。