ネットワーク機器メーカーのCiscoがクラウド向けアーキテクチャーを発表しました。
シスコが通信事業者向けクラウドを発表、得意分野からデータセンター市場攻略目指す
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090527/330785/
シスコはすでにサーバー事業への参入も発表しています。
これからは企業向け通信機器では食べていけないと判断したのでしょう。
クラウドは少しバブルぎみなところもありますが、これからの方向性としてはまちがいないでしょう。
電気が自家発電から発電所経由で送電するしくみに変わったようにITもデータセンターなどにサーバーが集約される形に移行するでしょう。
そうすると企業向けに機器を売ってきたメーカーやSIerは商売あがったりになってしまいます。
それを見越していろんな企業がいま動いているのだと思います。
私はこれからはソフトウェアやハードウェアは限りなくただになると思っています。
ハードはクラウド化がどんどんすすんで何百台ものサーバーリソースを一人で使えるくらい安くなるでしょう。
ソフトウェアはオープンソースの台頭もあって無料で提供せざるを得なくなると思います。
そしてサポートなどで課金するしかお金を儲ける手段がなくなります。
こうなるとHPやApple,CiscoのようなハードメーカーやMicrosoft,Oracleなどのソフトメーカーはつぶれるか縮小する方向に進むでしょう。
一方、Google,Ebay,Amazonなどのインターネットサービス企業はこれからも発展するでしょう。
Sunの買収もこのまえありましたが、これからこのようなIT業界の再編が激しくなっていくと思われます。
ではこのような状況でIT業界にいる人たちはどうすればいいのでしょうか。
それはGoogle,Amazon,Ebayのような企業が行っているビジネスパターンを見習うことではないでしょうか。
下の記事で示唆的なことが書かれていました。
クラウド時代の到来で、コンピュータサイエンスは「終わった」
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Interview/20090519/330295/?ST=cloud&P=1
この記事のポイントはクラウドはデータ共有のプラットフォームになるということです。
Googleは検索エンジンで人々の情報の共有化を簡単にしました。またAmazonは顧客レビューなどで商品評価して商品情報の共有化をしています。
Ebayは使わないものをオンラインで売るというものの共有化を促進しました。
これからは所有するのではなく人と共有することを助けることがビジネスになるのではないでしょうか。
ほとんど無料になるITリソースを使えば今までできなかったことが可能になるかもしれません。
SNSは共有化のプラットフォームとしては一番適しているかもしれません。
日本ではMixiがトップですが、少し若い人(それも女性)に偏っている傾向があります。
アメリカのFacebookのようなSNSがこれから日本でも出てくるかもしれません。
もうITバブルの時みたいにばか高い商品が飛ぶように売れることはないでしょう。
しかし、劇的に下がったITリソースを使えるようになっていろんなサービスが可能になるかもしれません。
これからどう進んでいくか未来を見据えて考える時期だと思います。
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