Win-Winは難しい

最近、立て続けに相手のことを考えずにものを頼んでくる人の相手をするはめになってしまいました。
お互いの思惑が合ってないからなのですが、連続すると疲れますね。


先日も昔一緒に仕事をしたことのある会社の社長の招待であるセミナーに出たのですが、それは経営者向けのコーチングのようなものでした。
確かに内容はしっかりしていてうさんくさいものではなかったのですが、私が受けてもメリットがあまりないと思いました。
最初に話を聞いたときから私は乗り気ではなかったのですが、その社長があまりに熱心に誘うので仕方なく行きました。
しかし、結局売り込みだったのですが、セミナーの後もしつこく勧誘してくるので正直うんざりしてしまいました。


また、別件で常駐でシステム管理の仕事の依頼がありました。
間に何社も入っているのが気に入らなかったのですが、とりあえず話を聞きにいきました。
結局エンドユーザーの面接まで行きましたが、私の技術範囲と少し違うのでそのことを相手に伝えました。
面接の後、間に入っているエージェントができないということはいってはだめだと注意してきました。
しかし、私が全てができるエンジニアなんていないし、できるできないというのもレベルがあるということを言うと、それでもできると言わないとだめだとエージェントは主張してきました。
こいつは無理にでも押し込みたいんだなというのが分かって付き合いをするのはやめようと思いました。
成約して手数料が欲しいのは分かるのですが、ステークホルダー全員がハッピーにならなければ継続は不可能だということをこのエージェントは分かっていないのでしょうね。


また別件で官庁系のプロジェクトでシステムのプロトタイプを作ってほしいという仕事も来ました。
それは仕事というよりも協同事業に近いのですが、どこかの経営コンサルタントが作ったスキームを元にしたものでした。
そのプロジェクトで使用する予定のプラットフォームもすでに決められていてそれを勉強して作ってほしいということでした。
私は別件の仕事があってスケジュール的に受けられないのもあって断ったのですが、スケジュールがあいていてもやりたくないなと思いました。
なぜかというとまずプラットフォームがすでに決められているからです。
エンジニアはどのプラットフォームを使うのかにこだわりがあります。
技術を勉強するのもエンジニアにとっては投資なので、そこは自分がコントロールしたい部分です。
すでに決められていたプラットフォームは一般的にはよく知られているものでしたが、私は開発プラットフォームとしては将来性がないと思っているものでした。
協同事業という性格も持っているプロジェクトなのですから、そこは勝手に決めずに相談するべきだったのではないかと思います。
また、プロジェクトのビジネススキームもかなり規模の大きな話で様々なステークホルダーが絡むものなので成功は難しいのではないかという懸念もありました。
それに加えて、私が今まで会ったことのある経営コンサルタントと名乗る人は怪しい人たちが多かったので、そういう人たちの言ってることは信用できないという印象もありました。
上のおじさんたちで勝手に決めたことのようなので、開発も自分たちでやればいいじゃないのと思いましたね。(笑)


また、以前入っていたインキュベーションセンターの担当の方から久しぶりに電話がありました。
何かと思えばこれもセミナーの勧誘です。
そこは退去して5年以上立つのですが、退去した理由は結局そこは部屋貸しがメインで私のビジネス展開にあまり協力してくれず自分にとってはあまりメリットがなかったからです。
(後は場所のアクセスが悪いので営業しづらいというのも理由でした。)
そのセミナーはファイナンスやマネージメントを教えてくれるちゃんとしたMBAコースなのですが60万もします。
そしてこれも今の自分にはメリットがありません。
担当者はビジネス上のいろんなコネクションができると言っていましたが、それで60万は払わないだろうと思いました。
それだったら入居しているときにビジネス展開の協力をしてほしかったと思います。
入居者のニーズを理解していないからなんかずれちゃってるんですよね。


こんな感じでWin-Winな関係を作るのは難しいなと思いました。
その理由は自分のことしか考えない人たちが多いからでしょうね。
特に営業系の人に多いような気がします。
みんな自分の欲望を満たすために仕事をしているのはわかるのですが、そのためには相手の欲望も満たすものでないと誰も関わろうとしないでしょう。
その人に関わってもらいたかったら相手に関心を持って相手が何を欲しているかを考える必要があります。
そうしないと人々が協力して一つの目標に向かって努力することなんてできないでしょう。
私もこれから人にものを頼むときは相手の立場に立って考えなければいけないなとあらためて思いました。


もうしばらく不毛なお願いはごめんですね。(笑)