なぜ働くか

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photo credit: lululemon athletica via photopin cc


私は社会人として長年働いてきました。
社会人なりたての頃は仕事をするのはお金のためか好きなことをやるためくらいにしか考えていませんでしたが、いろんな経験を経て働くことの本当の意味がわかってきたような感じがします。
ということでなぜ働くのかを自分なりにまとめてみました。


1 生きていく糧を得るため
当たり前ですが、現代社会ではお金を稼がないと生きていけません。
自給自足の生活をずいぶん前に捨てた私達は企業に入って給料をもらうという生き方をせざるをえなくなりました。
したがって、企業からクビになると生きていけなくなるという状況になってしまいます。
ただ、最近では自分で起業するという選択肢も出てきました。
起業が簡単になったのは、初期投資がIT技術などのおかげであまりかからなくなり、ネットによるマーケティングで営業コストもかけずにできるようになってきたのが大きな理由だと思われます。
まだ多くの人にとって起業は敷居は高いですが、これからは働き方のオプションの一つとして定着していくと思います。


2 仕事は人とのコミュニケーションツール
仕事から得られるものはお金だけではありません。
仕事するためにはいろんな人と関わらなければ行うことができません。
その中で培われる人間関係が将来の財産となることもあります。
もちろん、損得関係でつながっているだけなので非常にもろい関係ではありますが、その中でも人としてお付き合い出来る人も出てくることもあります。
そういう人たちとの人間関係は人生を豊かにしてくれるものだと思います。


3 仕事は楽しくすべき
よく仕事はつらいものだ、楽しい仕事なんてないという人がいますが、私はまちがいだと思います。
もちろん仕事は大変でつらいことも多いですが、その中でも楽しみややりがいを見つけてやれば人より秀でたアウトプットを出すことができます。
私の好きな本「ビジョナリーカンパニー2」では、すばらしい成長をしている企業の経営者はお金のために働いているのではなく自分のやっている仕事が好きな人だそうです。
私の経験でも、好きな仕事をやっているとそれについて学ぶのも苦痛ではないですし、もっと良くするにはどうすればいいか常に考えて、それがうまくいくととてもうれしい気持ちになります。
いやいややっている仕事ではそういう向上心はでてこないでしょうね。


4 仕事は結婚と似ている
結婚してない自分がいうのもなんですが、仕事は結婚に似てるなと思います。
結婚は最初は好きでつきあうようになりますが(金目的の人もいるかもしれませんが)、一緒に生活して子供ができるようになると家族として考えるようになります。
そして奥さんや子供のことを考えて行動するようになり、そういう家族がいる生活が当たり前になります。
仕事も似ていて、最初はこの仕事がやりたいと思って始めますが、じょじょに会社やお客さんなどまわりの人間のことを考えるようになっていって、いろんな人と関わることが仕事の本質だと理解するようになります。
ただ、人間関係が壊れるときは仕事よりも離婚のほうがたいへんだと思いますが。


5 夢を実現するための手段
生きていくためには仕事をしなければいけないのですが、仕事を通して自分の夢を実現することもできます。
AppleやMicrosoftなど1970年代に出てきたITベンチャーの創業者はコンピューターを個人でも持てるようしたいという夢を持って起業しました。
また、日本でも松下やソニーのように電気製品を誰でも使えるようにしたいという夢をもった人が会社を経営して世界的な企業になりました。
なので、単にお金儲けではなく、社会をこう変えたいという夢が仕事を行う上で大きな原動力になっていくこともあります。
ふだん、サラリーマンで働いていると夢なんて自分には関係ないと思うかもしれませんが、自分の身近なところからやれることをやっていけばいつか夢の実現につながるかもしれません。
どんな偉大な起業家も最初はそこから始めているのですから。


6 人に役立つことを感じる
普段、仕事をしていると機械的にこなしているだけであまり感情が揺さぶられることはないと思います。
お客さんもお金払ってるからやってもらうのは当たり前といった態度の場合が多いですし、ミスをしたりしてクレームをつけられることのほうが普通かもしれません。
そんな中でも、たまに感謝されたりほめられたりすることがあります。
そのとき、自分が人の役に立ってるということをはじめて実感できるのではないでしょうか。
もちろん、お金を払ってもらっているので役にたっていないことはないのですが、ビジネスとして淡々とやってると人間の感覚としてはそのことがなかなかわからないと思います。
誰しも自分が人の役にたっていると感じればうれしいものですし、もっとがんばろうとやる気がでてきます。


仕事とはお金を稼ぐためだけの行いではなく、いろんな人と関わるための社会的な活動です。
最近はソーシャルネットワークなどネットでの人間関係をつなぐサービスを多くの人が使うようになりましたが、人と人のつながりの基本は昔も今も変わらないと思います。
日本の景気が悪いせいかブラック企業やリストラなどせちがらい世の中になってきましたが、そんな中でもしたたかに人との関わりを楽しんで仕事していきたいですね。


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