今はIT起業するのに絶好の時

 BnoopyというBlogをRSSリーダーに登録して読んでいますが、色々参考になることが書かれています。このBlogの作者はロングテール理論を言い出した人らしくロングテールで検索したらこのサイトに行き当たりました。
 ロングテールとは例えばGoogleの検索で上位10位のキーワードで検索されたものは全体の数パーセントしかなく10位以下のものが90%以上を占めるという考え方です。実際に検索エンジンの履歴を調査してそのような現象を発見したそうです。

 そのBlogではIt’s a great time to be an entrepreneurという記事でこれからビジネスを起こすことが簡単になることが書かれています。

主な根拠として以下の理由があげられています。

1 ここ10年間でハードウェアの価格は1/100になった
 私がSEになったころはSunのワークステーションが300万くらいしていましたが、今ラックマウントのサーバーでも30万で買える時代になりました。もちろんいまだに高価なハードウェアはありますが、最初は安いサーバーで初期投資を少なくしてはじめることができます。レンタルサーバーなどのサービスを使えば資産を持たなくていいのでもっと初期投資は抑えられます。

2 基盤となるソフトウェアがフリーである
 商用のOSやウェブサーバー、コンパイラなどの基盤となるソフトウェアは高価です。複雑なライセンスを強いているところも多いのでメンテナンスにも莫大な費用がかかることがあります。しかしLinuxJavaをはじめとするフリーソフトウェアのおかげでソフトウェアに全く費用をかけないで行うことができるようになりました。

3 世界中の労働者を簡単に利用することができるようになった
 ビジネスを行う上で一番お金のかかるのが人件費です。しかし今は中国やインドなどの優秀なエンジニアを安い費用で利用することが可能となりました。

4 SEMによってマーケティングコストが劇的に下がった
 今まで広告宣伝や雑誌やDM,TVやラジオなどマスメディアを介したものがほとんどでした。したがって費用も高くある程度多くのユーザーに訴えるものでないと広告を打つことは難しい状況でした。しかしGoogleのAdWordが出てきてからは安い費用でニッチマーケットにアクセスする手段ができました。ユーザーが1万人に満たないようなマーケットでもビジネスになる可能性がでてきたのです。

 ムーアの法則とインターネットの拡大によって今まではビジネスにならなかった分野が十分利益の上がるビジネス分野になりつつあります。それに加えてビジネスをはじめるための資金が少なくてすむようになったということです。

 しかしこのような世界は反面として技術に特化したエンジニアには厳しくなるということになります。インドや中国の安い労働力と戦わなければいけなくなるので価格競争に巻き込まれる可能性があるからです
 これから日本人に必要となるスキルはビジネスモデル構築、資金調達、マーケティングの三つだと思います。ITビジネスを行う上で技術力ももちろん重要ですが、それだけでは勝てないということです。

 私もこのBlog作者と同じことを感じていました。私はビジネスをはじめるなら初期投資が少なくて借金しなくてもいいものではじめようと思っていました。自分のできることでお金がかからないということでソフトウェア開発、本の執筆、ASPサービスに特化しようと思いました。

 よく成功したベンチャー起業家は莫大な借金をしていちかばちかの勝負に出たようなことを言っている人がいますが、そんなビジネスの仕方はまちがいです。ビジネスはばくちではありません。
 ビジネスは飛行機の操縦に似ていると思います。飛び立つ前に機体の整備や燃料補充などを十分にして安全を確認します。飛び立ってしまっておかしくなったら取り返しのつかないことになります。そんな飛行機に誰も乗りたいと思わないでしょう。
 
 ビジネスも同じでやっていける見通しをつけてからはじめるべきだと思います。したがって始める前に莫大な借金をするのは無謀です。まずは小さくはじめて大きく育てていくのがビジネスではないでしょうか。
 
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