おはようございます。今日はどんより曇っていてすっきりしない天気ですね。地下鉄に乗っているとまだむっとするような熱気がこもっていて夏が少し残っているような感じです。
最近色々勉強することが増えたのでこんな本を読んでみました。脳に関しては前から興味があって色々読んでいましたが、この本は記憶がどのように行われているかを最新の脳科学に基づいて解説しています。
年をとってくると記憶力がおちたな〓と思うことがありますが、実は記憶力が落ちたのではなく年とともに記憶する方法が変わるようです。脳細胞が増えていく20才までは意味のないことをたくさん覚えることができます。例えば数学の公式や歴史の年号などを丸暗記することが簡単にできます。しかし成人してしまうとそのような記憶ができなくなっていきます。
そのかわりエピソード記憶という能力が増していきます。これは物事を他のことと関連づける記憶です。例えば歴史の年号でも意味のある語呂合わせで覚えるなんてことも試験対策でやりましたよね。またある音楽を聴くと恋愛していたころを思い出すというのもエピソード記憶です。したがって試験勉強のやり方も学生のころとは違う方法でやる必要があります。
私は今まで自分がやりたいことだけを勉強すればいいと思っていました。自分の好きなことであれば効率よく頭に入れることができますからね。しかし最近それでは自分の可能性を狭めるのではないかと思うようになりました。
社会人になると仕事などで必要に迫られて勉強することが多くなります。その中には自分の興味のないこともあります。最近の認知学の研究によると本人のやりたいことにフォーカスした教育はうまくいかないという結果があります。その研究では本人の興味よりもとにかくやらせるということがいい結果をもたらすとのことです。研究結果の詳細まではわからないのですが、自分の経験でも受験などで勉強を無理やりやらされたことがいい結果につながったことが多かったように思います。
なかなか興味のないことをやるというのは難しいのですが、仕事などでメリットがあるのであればその方法は効果があると思います。
孫子曰く「己を知り敵を知らば百戦危うからず」
自分の脳がどう動いているかを理解できれば仕事だけでなくいろんな局面で役に立つのではないでしょうか?
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