東証システムダウン

 東証のシステムが3時間ほど止まりましたね。富士通がベンダーだったそうですが、復旧作業は大変だったでしょうね。私もある大手企業のネットワークを2時間ほど止めたことがありますが、お客さんから警察の尋問のように責められました。東証のシステムを担当していたエンジニアも同じような目にあっているのではないでしょうか。

 ニュースでは投資家や専門家と名乗る人たちがわかったような顔をして今回の障害に対してコメントしていました。思慮が足らないとかもっとちゃんとやれなどといっていましたが、現場の大変さなんて何もわかっていない人たちなのでしょう。
 今のシステムは様々なベンダーの製品を組み合わせて動いています。従ってまったく同じ状況を作って事前にテストすることができないことがあります。また長年かかって作られているシステムだと担当者も変わってしまって情報が失われている場合もあります。障害をなくすためにはこのような状況をどう解決するかを考えるべきでベンダーだけをせめても問題は解決しないと思います。

 東証は富士通に損害賠償を求めるかもしれないとのことですが、そんなことをしたらこの手のシステムを構築する費用は上がることになるでしょうね。ベンダーも赤字にはしたくないでしょうから保険をかけないと仕事を受けなくなるでしょう。
 東証も今後こういうことが起こらないようにするにはどうすればいいかをベンダーと一緒に考えるべきだと思います。お金払ってるんだからみんなベンダーのせいだというのは責任逃れのような気がします。

 私個人は大きなお金が関わったり人の命に関わるシステムはやりたくないですね。なぜならばしくじったときに責任を取ることができないからです。しかし会社で働いていると営業的な圧力や顧客との力関係でやらざるを得ない状況になります。そしていざというときは圧力をかけてきたほうは逃げてしまいます。世の中は不条理なものですよね。

 今回の障害は事前に検証することによって避けられたかもしれません。しかし人は完璧ではありません。そういう前提に立ってシステムを作っていく必要があると思います。そして失敗を二度と繰り返さないために障害の原因を明確にして次に生かす努力も必要だと思います。

 しかしシステムが止まった時くらい昔みたいに立会いで売買すればいいんじゃないと思うのは私だけでしょうか?

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