どんな事業に投資しようか

 会社とはではお金の調達、投資、回収、配当といった流れを整理してみました。
楽天やライブドアといった会社は資金調達に優れた能力を持っている会社です。
上場廃止となったライブドアはもうそうはいえないかもしれませんが。)
しかし事業を行うといった点ではやはり金融屋さん出身のためかM&Aなどがメインになっています。

 資金調達は重要ですが、やはり事業で利益を上げられないと企業として成り立たなくなってしまいます。
特にベンチャー企業は成長が期待されているので将来性のあるビジネスをやらないと株主から文句を言われることになります。

 では成長率と利益率の高いビジネスとはどういうものでしょうか?
近代資本主義で成功した企業を見るといくつかの共通点が見えてきます。

1 社会で大きな変化が起こったときにビジネスチャンスがある
 スタンダードオイルは石炭から石油に燃料が変わるときに大きくなりました。フォードやGMなどもそうですし、IBM,Intel,Microsoftも時代の潮目にうまく乗ることで成功した企業です。

2 顧客の抱える問題を解決すればビジネスになる
 電話、自動車、航空機は遠く離れた人々の欲求をそれぞれのアプローチで解決しました。
先物取引が発達したのも商品取引のリスクを軽減するための解決案として考えられました。
このように人々が困っていることを見つけて解決策を考え出せればビジネスになる可能性が高いのだと思います。

 ITでこれらについて考えた場合、いくつか思いつくことがあります。
1の変化については現在ネットワークインフラが整備されたことによって色んなサービスがネットワーク上で行うことができるようになりました。
例えば音楽や映像の配信やWeb上でのアプリケーションサービスなどが考えられます。
これからネットワーク上で提供されるサービスがもっと増えるでしょう。
これはインターネットが新たな段階に入ったために発生したビジネスチャンスだと思います。

 しかしチャンスだけでは有望な投資事業とはなりません。
そこでユーザーの問題を探して解決策を考える必要が出てきます。
例えばネットワークが普及してオンラインで取引することが増えています。
ECサイトの経理作業も膨大な量になってサイト運営者もコスト増大に頭を悩ましているかもしれません。
もし取引と同時に経理システムと連携して自動的に経理処理してくれればかなりのコスト削減になります。
また日々のお金の流れを見ることもできるので経営者としても便利だと思います。
さらにこれから政府も電子納税を推進するようなのでそちらとの連携も考えられるかもしれません。
そしてさらに推し進めてASPスタイルでサービス提供すればWebサービス技術を使って経理事務のアウトソースビジネスまで考えられます。
中小企業などは総務的な部署を置く余裕はないので需要は高いと思います。

 このように変化と解決策という二刀流で投資対象として有望なビジネスを考えることができると思います。
そして私がいつも大事だなと思っていることは自分の身を常に現場に置いておくということです。
なぜなら顧客の問題やニーズが一番早く知ることができる場所だからです。

 また経営者は人に優しい人でなければいけないと思っています。
特定のステークホルダーの利益ばかり求める人や自分さえよければいいという人ではいいサービスや製品を考えることはできないと思うからです。
やはり人を助けたいと思う気持ちがいいビジネスを行うための条件ではないでしょうか。