土地の価値

 私がいつもチェックしている板倉雄一郎事務所のBlogに面白い記事がありました。
阪神阪急などの百貨店が今大きく業界再編をしていてM&Aに近いことを行っている企業が多いそうです。
その中で土地の評価損がM&Aを行うときにプラスの要因となっているというのが面白いなと思いました。
(詳しくは板倉さんのBlogを読んでみてください。)
通常、百貨店は銀座や梅田などの一等地にあるため土地の含み益がかなり大きいと思います。
買収する方もそういう資産目的でM&Aを仕掛けてくることが多いのでしょうね。


 この記事を読んでいて土地の価値というのはなんだろうとふと思いました。
場所によって土地の値段が違うのはその土地を欲しがっている人が多いから値段があがるのだと思います。
では、なぜみんな欲しがるのでしょうか?
それは人が集まるからなのだと思います。
人が集まればお店をやることもできるでしょうし、交通の便がいいから住みたいと思う人も多いと思います。
これってウェブサイトに似てるなと思いました。
人気のウェブは広告を出そうとすると高いし楽天のようにテナント事業のようなこともできます。
つまり人を集める事ができれば価値があがるということです。
ちょっと前にフィールドオブドリームスという映画がありましたが、あれも片田舎に野球を通じて人が集まって行く不思議な映画でした。
これは結局は人のアテンションを集めるということと同義だと思います。
なので人々が関心を示す事を提示して集めることがこれからのビジネスで重要になっていくということなのでしょうね。


 話がかなり脱線してしまいましたが、つまり人が集まる場所は高いということです。
当たり前のことですね。
しかし、それって文明が発生して都市が発達することによって都市に人が集まるようになったから土地の価値も上がっていったのでしょう。
しかしもし人があまりいない田舎でも都市と同じくらい効率よく便利だったらどうなるでしょう。
今はまだ会社に通ったりお店でものを買ったりするのは都市に住んでいた方が便利でしょうが、これから仕事はネット経由で自宅で行うことができるようになったりモノを買うのもオンラインでできるようになっていくでしょう。
そうなれば都市の価値は下がって行くと思います。
そうはいってもやっぱりフェイスツーフェイスでないと仕事は難しいよと言う人もいるかもしれませんが、技術が進めばあたかもそこに人がいるような環境を簡単に作り出せるようにもうすぐなると思います。
そうなったらロケーションは関係なくなります。
海外に住んでいてもぜんぜんOKでしょう。


 そういう世界が実現すると土地の価値というのも変わるかもしれませんね。
未来の人は「昔は場所によって土地の値段が違ったらしいよ。へー。」って時代が来るかもしれません。
土地の価値について考えていたらそんなことを思ってしまいました。

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