人生訓としての中国の歴史

今 レッドクリフ パート2が封切りされています。
私はパート1を見ていないのでそれを見てから考えようかなと思っています。
この映画の元ネタはみなさんご存知の三国志です。
そのなかで一番クライマックスの赤壁の戦いがこの映画の物語です。
三国志はお話として結構脚色されているので事実なのかはわかりませんが、いろんな教訓を教えてくれるお話だと思います。


中国の歴史の中では三国志の時代は一番有名ですが、私は春秋戦国時代が一番好きです。
周という国がばらばらになっていろんな国が中国中で500年も戦争をしていました。
(日本の戦国時代は高々100年くらいなのでスケールが違いますよね。)
最後は秦という国に統一されてそのあと漢という国が長く続きます。
この時代に偉大な人がたくさん活躍します。
論語で有名な孔子孫子の兵法を作り出した孫武、漢の名参謀であった張良などすばらしい人材がこの時期にたくさん登場しました。


その中でも私が好きなのは范蠡(はんれい)です。
彼は越という国の王である勾践に仕えていたのですが、たいした国ではなかった越を大国にまで引き上げた功労者でした。
越は隣国の呉という国と常に戦争をしていましたが、呉越同舟という有名なことわざはここから出てきたものです。
また臥薪嘗胆や死者にむち打つなどもこの2国の話が元になっています。
范蠡は頭はよくて勇気があり、とてもいい人で女性にもてました。
まるで課長島耕作みたいな人ですが、とても優秀な人であったことは確かなようです。
これだけ功績のある人だったのに最後は王に危うく殺されかけてしまいます。
もう必要なくなったら簡単に人を切って捨てるというのは現在のリストラばかりする会社に似ているなと思います。
范蠡はそののち自分でビジネスをはじめて実業家としても成功します。
優秀な人は何をやっても成功するんですね。


中国の歴史は人生の教訓になるエピソードがいっぱいあります。
特に春秋戦国時代は本当に面白いです。
なぜ面白いのかというと登場人物が結構情けなかったりするんですよね。
そこにリアリティを感じるからなのだと思います。
范蠡はその中では例外で、ちょっとかっこよすぎかなと思ってしまいます。
これらのエピソードの元となっているのは司馬遷史記なのですが、あまりに大作なので私はまだ読んでいません。
陳舜臣宮城谷昌光の小説などのほうが面白くてわかりやすいかもしれませんね。
しかし、中国の歴史は長いです。

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