雇用する側の心理

先日、知り合いから雇ってくれないかという依頼を受けました。
私などまだまだ個人事業主のレベルなので人を雇うなんてできないのですが、そのときふと感じたことが自分にとってはパラダイムシフトでした。


そのとき思ったのは、この人を雇って利益はどれくらい出るかということと経費がどれだけ削減できるだろうかということでした。
会社なので利益を出すのは当たり前なのですが、いざ自分が人を雇う立場になるとこう感じるのかというのはおおげさですが悟りの感覚に近いような感じでした。
それと人を雇うことの責任感も感じました。
アルバイトでも雇ってしまうとクビにするのは結構大変です。
なのでやはり慎重に人をみて判断すべきだと思います。


その人は家庭の事情で時間の融通がきく職場を探していて、知り合いの私だとその辺聞いてくれると思ったそうです。
しかし、その人の話を聞いて正直私は少し不機嫌になりました。
なぜならその人は自分の都合ばかり言って、自分が会社にどういう貢献ができるのかということを全く考えていなかったからです。
一応その人に経理の仕事はどうかと聞いたら金勘定は苦手だからできないといいます。
ビジネスの世界で「できない」という言葉は終わりを意味します。


もし、働きたいのならまずは自分が何ができてどういうところで会社に貢献できるのかを言うべきでしょう。
そののち、会社もその人がどうしても必要だと思えばある程度その人の希望を考えるという順番だと思います。
求職で最初から自分の希望ばかり言うのは営業ノルマを達成するために顧客が欲しがっていない商品を売りつける営業と同じではないでしょうか。


求職活動をしているITエンジニアでも会社の面接でどんなトレーニングをしてくれるのか聞いてくる人が多いそうです。
スキルアップは必要でしょうが、会社は学校ではないのだからまずは自分がどういう貢献ができるかをアピールしないと採用は難しいのではないでしょうか。
みんな自分のことが一番大事だから仕方のないことかもしれませんが、相手の立場に立って考えるということは重要なことだなと思いました。


雇ってほしいと言ってきた人に今度また言われたらあなたは何ができるのですかと聞いてみようと思います。
そして、私が欲しい人材のスキルを明確にしてどういった貢献をしてほしいかを提示してみようと思います。
仕事は真剣勝負ですからね。