エンジニアは起業家に向いているか?

おはようございます。今日は少し曇っています。日に日に寒くなってきているので風邪をひかないように気をつけないといけないですね。

 私が見た感じではエンジニアで起業に成功している人たちが少ないように感じます。私の狭い世界の中でしか見ていないからかもしれませんが、経済ニュースなどを読んでもそのように感じます。

 私もエンジニアですのでよくわかるのですが、エンジニアというのは自分の好きなものにのめりこむ傾向にあります。ソフトウェアを作るのが好き、セキュリティ技術を駆使するのが好きなどはっきりいってしまうと自己満足の世界に入り込みがちです。

 かくいう私もこの業界に入ったのはMacintoshを見てこんなすばらしいものを作る仕事に関われたらいいなというのが動機でした。その後オブジェクト指向技術やTCP/IPなど最新の技術を使える環境にあってその面では満足でしたが、ビジネス的には報われない状況でした。
 努力して難しい技術をマスターしていけば評価されると思っていましたが、現実はそうではありませんでした。そのことに対して常になぜだろうという疑問を持っていました。コンピューターや書籍を自腹で買って休日はIT技術の勉強をしたりと自分なりに努力していました。しかし待遇がよくなることはなく、コストダウンの圧力が日に日に強くなっていきました。そんなとき営業さんと話しているときに企業は利益をあげなければ存続できないんだと知りました。当たり前のことなんですがそのことにはたと気がついたとき私はビジネスを理解していなかったことを痛切に感じました。サラリーマンをやっていると意外に考えない人は多いのではないでしょうか。

 私もお金を稼ぎたいし努力した分は報われたいと思います。ではどうしたらお金を稼げるのでしょうか。そんなときに「ダイアモンドをさがせ」という本を本屋さんで見つけました。表紙は地味でページ数も少ない本でしたが、読んで見て私の探していた答えがそこにありました。
 その答えは「お金を稼ぎたかったら人々の求めるものを与えなさい。」でした。当たり前のことなんですが、私が今まで全く考えなかったことでした。エンジニアは自分ばかりに関心があるために他の人たちがどう思っているかを考えない人が多いです。私もその一人でしたが、そういう考え方ではビジネスでは成功しないと悟りました。

 実際に仕事でそのような経験をしたことがありました。仕事上でたまたま困っている人を助けた時、感謝されて私の会社からモノを買ってくれるようになったことがありました。自分では当時その意味がわかっていなかったのですが、これこそビジネスなのだと理解できました。
 つまり顧客の問題を解決してはじめて顧客は満足してお金を払ってくれるということです。それから私はマーケティングに興味を持つようになりました。また新聞やTVを見るときは誰か困っている人はいないかという視点を持つようになりました。結局ビジネスは自分がいかに貢献するかの活動を言うのだと思います。

 私はエンジニアがビジネスに向いていないとは思いません。しかし顧客の問題を発見して解決しようとしないかぎりはどんなにすばらしい技術を開発しても成功しないと思います。


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