このブログをお読みの方は同業者の方が多いのでご存知かもしれませんが、ネットワーク機器でファイアーウォールというものがあります。
ファイアーウォールは通信するための関所のようなもので必要なものと不必要な通信を判別して通すか通さないかを決めます。
外から中に何を入れるか中から外に何を出すかというのを絶えず行っているのがファイアーウォールです。
ふとこれは会社のお金の流れに似ているなと思いました。
企業は資金調達をしてその資金を事業に投資します。
そして事業であがった収益を銀行の返済や株主配当などに使われます。
ここで経営者はどのような資金を受け入れてどこに投資するかは経営者が決定します。
ファイアーウォールがパケットを扱うように経営者はお金の流れをコントロールします。
起業家と呼ばれる方は事業ばかりに注目して資金調達はついでにやっているという方が多いように見えます。
しかし企業のやっていることを単純化して考えると金貸しからお金を借りて利息をつけて返すということに尽きると思います。(全て自分のお金でやれれば別ですが。)
したがって経営者がお金の流れをちゃんと理解していないと企業が立ち行かなくなっていくリスクは高くなるのではないでしょうか。
私は仕事をしていて労力の割には報われないという経験を数多くしました。それはなぜだろうかというところから資本主義の仕組みに興味を持つようになりました。
普段会社で下っ端で働いていると全くわからなかったのですが、ファイナンスや会計を勉強するとこんな仕組みで企業は運営されていたのかと驚きの連続でした。
「道具としてのファイナンス」は難しいファイナンス理論を簡単に説明しています。
数式がいっぱい出てきますが、数式の内容より考え方にフォーカスして説明しているのでとてもわかりやすいと思います。
株式投資をする人はもちろん、経営に関わる人は最低これくらいの知識を持っておくべきではないでしょうか。
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