ものいう株主って

 先月は多くの会社で株主総会をやってたようですが、その光景を見てすこし違和感がありました。
ものいう株主ということで株主が経営者に対していろんな提案をしていましたが、それを受けていた経営者の人達を見ていてなんとなく気持ちがわかるような気がしました。
経営者は自分が行っているビジネスではプロだと思います。
そのプロに向かって素人がああしろこうしろなんて言われてまともに聞けるとは思えません.
総会では経営者側は「貴重なご提案ありがとうございます」といった感じの社交辞令を言っていましたが。

 お金を提供しているからいろいろ注文をつけたいのはわかりますが、株主は経営者に会社運営を委託しているはずです。
それは普通株主が投資先企業のビジネスに詳しくないからです。(詳しい人も少数いるかもしれませんが。)
このように投資しているからといってあたかも所有物のような態度を見せる株主はどうかなと思います。

 村上ファンドが出てきて好きなように企業に要求していいという風潮に最近なってきているような気がします。
確かに投資に対してはリターンする必要があるのでそれに対しては文句はいえると思います。
しかしリストラしろだとか資産を有効活用しろなどというのはちょっと違うような気がします。

 ライブドア村上ファンドの事件で日本人の投資マインドに火をつけたことはよかったと思います。
しかしちょっと前にアメリカではやった株主至上主義が蔓延しているのは少し心配です。
あまりにエキセントリックな株主が増えると企業側も株主対策でコストをかけなければいけなくなるのでかえって企業価値が下がってしまうと思うのですが,どうなんでしょうか?