不動産という世界

 最近不動産関係の仕事に関わることが多くなったのですが、この世界は結構驚きの連続です。
まず私がおかしいと思ったのは不動産登記です。
土地や建物を取得すると法務局で登記という手続きをします。
これでこの土地は私のものですよっていう宣言をします。
その結果登記簿という書類に自分の名前が所有者としてのります。
その登記簿には実際の住所ではなく地番という特別な住所が書かれています。


 この登記簿は法務局へ行ったら誰でも簡単に取ることができます。
個人情報のそれも財産に関わる重要な情報なのにこんなに簡単にとれていいのかと思いました。
不動産屋の中にはめぼしい不動産物件を見つけたら法務局をデータベース代わりに使っている会社が多いみたいです。
税金使って不動産屋のためにデータベースを作ってあげているようなものですね。
少なくとも身分証明書を確認するとか必要だと思うんですけど。


 最近なんかマンションばっかり建ってると思いませんか?
その原因は日本の税制が土地活用を強いるようになっているからです。
企業でも減損会計導入によって社宅などで使っていた土地を売り出しています。
個人でも相続税がかなり高いために節税対策でマンションを立てる人が多いです。
遊んでいる土地がいっぱいあるのはよくないのでしょうが、マンションを建てるとなると莫大な借金をしなければいけません。
なんか建築屋と銀行を儲けさせるための陰謀なのではないかとかんぐってしまいます。


 また借地権というおかしな権利もあります。
借地権とはその土地を借りると発生する権利ですが、この形のない権利が非常に価値があります。
基本的に建物が建っていないと借地権は発生しないのですが、場所によっては土地評価の6割にもなる借地権があります。
日本の法律では土地所有者よりも土地や建物を借りている人の権利を強く守っています。
このあたりのことを理解して不動産経営しないと痛い目にあうことになります。


しかし不動産業界というのはまだ古い体質の業界ですね。
うさんくさい業者も多いので業界自体いいイメージがありません。
一生のうちで一番高い買い物なのに企業に信頼がないのは問題ですよね。

私はしばらく賃貸でいいかな。