突然の雨に傘を買う

 昨日、会社から自宅に帰るとき駅に降りると大雨になっていました。
ビニール傘が家にあふれていてまた買うのがいやだなと思ったのですが、雨がいよいよ強く降ってきたのでやむなく傘を買いました。
しかし、しばらくするとだんだん小降りになってきたので傘を買ったのは失敗だったかなとちょっとブルーな気持ちになってしまいました。
と思ったとたんにまた激しく雨が降り出して買って正解だったとホッとしました。


 ふとこんな自分の心の動きを冷静に考えると、株式投資は自分には向いていないなと思いました。
株価はあがったっと思ったら下がったりして、秋の天気のようにめまぐるしく変わります。
そんな状況で冷静に売買ができるのかかなり疑わしいです。
行動ファイナンスという学問がありますが、投資を行う場合の人の心理について研究するもののようです。
人間は(他の生物もそうでしょうが)昔は肉食獣や天災などの脅威から身を守らなければいけませんでした。
その能力が現代の人間社会では裏目に出てしまうことがあるのだと思います。
株取引なんて人工的なもののさいたるものでしょうからね。
人間の脳は株を取引するのには向いていないからなかなか儲けられないのかもしてません。


 銀行はどしゃ降りのときに傘を取り上げるなんていう例えで語られますが、金融がバーチャルなもので利益追求の特化されている分野だから一般の感覚からは遠い感じになってしまうのかもしれません。
今の金融機関は財務諸表や担保など単純な指標のみでしか判断しない(できない?)からだめなんだと思います。
財務諸表なんて結果でしかなく、その中に含まれている色んな意味や経営者の意図はそれだけでは見えてきません。
経営は結局は人だと思います。
担保がなくて決算が悪くても経営者の人となりを判断して融資や投資する能力こそ金融機関に必要なスキルではないでしょうか。
マイクロクレジットで有名なバングラディシュのグラミン銀行は女性にのみ融資を行うそうです。
男尊女卑の文化が強いバングラディシュでは女性は勤勉で逆境に強いみたいです。
したがって男性よりも不良債権になる確率が低いそうです。
日本の金融機関も見習ってほしいですよね。


こんなことをつらつら考えていたらあっという間に家についてしまいました。

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