資本主義は万能ではない

MicrosoftとNovellが技術提携を行いました。
一見すばらしいことのように見えますが、実情はMSのLinuxつぶしが目的のようです。
MSのCEO スティーブバルマーはLinuxがMSの知的所有権を侵害していると言っているそうです。
具体的にどこを侵害しているのかわかりませんが、それなら裁判をすればいいと思います。
それをしないのは裁判をやっても勝つ見込みがないからでしょう。
なので仕方なくこのような姑息な手を使っているのだと思います。
Novellもビジネス上のリスクを考えて今回提携したのでしょうが、やくざに脅されてカツアゲされているような印象を受けました。


私はOSなどいまや社会的インフラとなったものを一企業が支配することは無理ではないかと考えています。
今はWindowsはパソコンだけ制覇していますが、サーバーや組み込み機器など全てのネットワーク機器のソフトウェアをひとつの企業のみが支配する世界というのは非常に危険だと思います。


以前テレビで水道会社の民営化についてやっていましたが、その会社は利益をあげるために水道料金を値上げして現地の人たちが非常に困ってしまったそうです。
いまでは地域のNPOによって運営されているようです。


このように特定の利益追求集団(株主)のためのみに行動する組織は社会インフラを扱うには適切な組織であるとは思えません。
もちろんMSのような企業がビジネスを行う自由は確保する必要はありますが、独占禁止法などで厳しく監視する必要があると思います。
またオープンソースを開発している非営利組織を企業から訴訟されることを守る仕組みも必要だと思います。
企業というのは株主利益を最優先にして動く機械のようなものですから、歯止めを作っておかないと暴走して多大な損害を引き起こす可能性があります。


私は資本主義を否定しているのではありません。
人類の発展には重要なツールであると思います。
しかし、資本主義は万能ではないと思います。
環境問題もそうですが、限られたリソースを扱う仕組みとしてはあまり向いていないように感じます。
じゃーどうすればいいのかと聞かれても明確な回答はできないんですが、考えていくしかないでしょうね。
NPOはそのひとつの方法ですね。


バルマーも一生懸命仕事をしているだけなんですが、これ以上MSにのさばってほしくないってのが本音だったりします。