イノベーションのジレンマ

これこそまさにイノベーションのジレンマです。
「携帯電話会社は加入者のアクセスを妨げている」:グーグル幹部が発言


携帯電話会社が携帯からアクセスできるコンテンツに制限をかけているらしいです。
私は前々から日本の携帯電話会社も電波使用権という既得権益にあぐらをかいたビジネスをしていると思っていましたが、アメリカも状況はあまり変わらないようです。


この中でVodafonのえらいさんの発言


「顧客に安価な通話プランを提供するには、そのまま

安価な通話プランを提供する方法がいちばんいいと思う。

顧客が求めているのはVoIPではない」

確かに顧客にしたらVoIPだろうが既存技術だろうが話せればいいので正しいと思います。
しかし、これこそイノベーションのジレンマで既存顧客の要望にのみ対応しているとイノベーションが阻害されるのは歴史が物語っています。
携帯がIPネットワークに乗ることによって音声通信だけでなく様々な情報を扱うことのできる端末に変わります。
今は中途半端な情報端末になっていますが、未来の携帯はキャリアと端末と情報サービス別々にそれぞれ提供する企業が出て来ると思います。
さらにインターネットというオープンな環境で企業が競争することになるのでISPのときのような価格競争が始まるでしょう。
(それはそれで色々問題は出てくるかもしれませんが。)


時代の流れはまちがいなく携帯もIPネットワークに取り込まれていくでしょう。
携帯電話会社はそれまではたくさん稼ぎたいと思っているのではないでしょうか。
ソフトバンクのような余計なことをされるとドコモとauはむかつくでしょうね。
しかし、今の時代ビジネスとしておいしい時期はそんなに長くは続きません。
まだ既存携帯会社がもつインフラを陳腐化させるほどの技術は出てきていませんが、WiMaxやUWBなど無線技術の進歩は目を見張るものがあります。
もはやコモディティ化しつつある携帯電話は次なるステージに移るときにきているのかもしれません。

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