インスタントエンターテインメント

 今週の日経ビジネスに2007年のヒット商品ランキングが出ていました。
1位がiPod,2位がワンセグ携帯,3位が任天堂 Wiiでした。
これってどれもエンターテインメント系の商品ですよね。


この結果は今の日本の状況を如実に表していると思います。
これはアメリカやヨーロッパも同じでしょうが、いまや衣食住に困る事はなく、生活に必要な商品が広くいきわたっています。
このような状況で企業はニーズのある商品を開発するのは大変です。
何か困っている事が明確になっていれば企業も開発すべき商品を理解するのは簡単ですが、今の時代はそれを見つけにくいと思います。
そんな時代に求められるのはやはりエンターテインメントなのでしょう。
ローマ時代でも平和な時代に王が一番悩んだのはどのような娯楽を国民に与えるかだったようです。


音楽、TV、ゲームという3大エンターテインメントに関する商品が売り上げトップを占めるのも自然なことなのでしょう。
なのでこれからのビジネスでもエンターテインメントははずせないと思います。
そう考えるとこれからはビジネスマンもエンターテインメントを楽しむ感覚が必要なのではないでしょうか。
音楽が好きだったり、ゲームが好きだったり何か自分で楽しめるものをもつことが重要な気がします。
私のまわりを見ても仕事中毒で趣味を全く持っていない人が結構います。
確かにその人たちはいっぱい仕事をするのでお金はたくさん稼いでいますが、これからの時代ビジネスでもエンターテインメントが重要になってくるとそう言う人たちは仕事がなくなってしまうかもしれません。


しかし長い間こつこつと努力をしてマスターするタイプの娯楽、例えば楽器演奏や絵画などはあまりはやりません。
音楽でも既存の音楽を組み合わせるリミックス系の音楽(マッシュアップ)やデジタルカメラでの写真のほうが人気があります。
それはあまり練習などしなくてもある程度の結果が手っ取り早く得られるからなのでしょうね。


私も音楽が好きでiPodに2000曲ほどいれて毎日聞いています。
ワンセグ携帯やゲーム機は持っていないですが、買えばそれなりに楽しいものだと思います。
しかし、手っ取り早く楽しむのって何か軽い感じがしてすぐ飽きてしまうのではないかとも思ってしまいます。
音楽も聞くだけではなく自分で楽器を練習するとまた違った聞き方ができます。
例えば私がやっているJazzギタ-ではアドリブはコードの進行によってどういう音を弾くかが決まっていて
そのコードの構成音を組み合わせたり、コードにあったスケール(ドレミファソラシドのことです。
)を弾いたりします。
また絵を描くときには普段見過ごしている部分をちゃんとみないと描けません。
こういったことは長い練習の末にできるようになります。
今はなんでもスピード時代なのでこういうのってはやらないのかもしれません。
しかし、私は手っ取り早く楽しむ事より時間をかけて楽しむ方が好きですね。


ヒット商品ランキングを見て結論として思ったのはエンターテインメントがビジネスとして大きくなってきていることはよろこばしいことだが内容がちょっと軽いかなということです。
楽しみ方は人それぞれなので自分の好き嫌いが入っているのかもしれませんが、どうせなら人の創造性を喚起するような商品がもっと売れればいいのになと思ってしまいます。


ちなみに私は先日BOSSのDigital Recorderを買いました。
これはギターにつないでレコーディングする小さなミキサーです。
リズムマシンエフェクターも内蔵されていてPDAくらいの大きさです。
音を重ねて練習できたりデモテープ作成にも使えそうです。



Boss Micro BR マルチトラックデジタルレコーダー