ビジネス戦略

 おはようございます。今日も快晴ですね。駅で電車を待っていると洪水のような日差しで肌が焼けそうでした。最近カリフォルニアのような気候なので何か懐かしい感じがしました。

 仕事でいろんなお客さんに会いますが、ITに関してよく知っているお客さんが増えました。以前であればこちらが情報を伝えることが多かったのですが、最近ではいろんなベンダーと付き合っているお客さんの方から教えてもらうことも多くなりました。
 そしてオープン系のものを売っているとどこの代理店でも扱っているため、うちを選ぶ必然性がなくなってきたというのもあります。結局は価格勝負になり大手には勝てないという構造になってしまいます。ただ大手も内部コストが高いから苦しい状況です。
 インターネットなどの情報網が発達したため情報が瞬時に伝えられるようになりました。先日のAppleiPodの発表もほぼリアルタイムに日本で知ることができます。
 また少し前であればCiscoルーターの設定をする場合は代理店に頼むしかありませんでした。しかしいまや本屋さんで設定方法の解説本が買えるようになったため誰でもルーターの設定ができるようになりました少し前であればCiscoルーターの設定をする場合は代理店に頼むしかありませんでした。しかしいまや本屋さんで設定方法の解説本が買えるようになったため誰でもルーターの設定ができるようになりました
 
 これは情報をもつものともたざるものの格差がなくなってきたということだと思います。これはIT業界のみならず金融や医療、法務といったいままでプロフェッショナルと呼ばれていた人たちの業界にも波及するでしょう。

 このような時代にIT業界で稼ぐためにはどのようなビジネスを行えばいいでしょうか?私は3つの戦略があると思います。

1 広い分野をカバーする
 顧客のニーズは複雑になってきて様々なノウハウを結集しないと解決できないことが多くなっています。顧客側も多くのベンダーをコントロールすることを嫌います。窓口をひとつにしてそこに依頼すれば解決するという体制を望んでいます。建築業界では悪名高いゼネコンですが、存在意義があったから存在したのだと思います。IT業界でもゼネコン的な企業がこれから求められるのではないでしょうか。ただし建築業界のような丸投げではなくちゃんとしたノウハウを持った上でコーディネートできる企業である必要があると思います。
 これを行うためには受ける企業側にリソースがないとできません。これはそこそこ規模のある企業の戦略でしょうね。

2 専門に特化しプラスアルファを持つ
 企業が差別化するためにはある分野でトップになることだと思います。例えばITセキュリティに特化すれば競争力のある企業としてビジネスすることができるでしょう。
 しかしある分野だけに特化していることはリスクでもあります。もしそのビジネスがうまくいかなくなるとあっという間に会社がだめになってしまいます。それを防ぐためにももうひとつビジネスを手がけておいたほうがいいのではないでしょうか。そしてそれは本業との相乗効果を期待できるものであることが望ましいと思います。
 例えばITセキュリティであれば会計システム開発と組み合わせてSOX法対策のシステムを提案するといったことも考えられるかもしれません。

3 いままでにない新しい提案をする
 情報格差の優位性を利用するためには新しいことを考え出すことが一番です。世界で誰もまだ知らないことをビジネスにできるので利益率も高くなります。ただし考え出したことにニーズがないとビジネスにはなりません。
 ニーズのある新しいことを考え出す方法は以前Blogに書いた記事「創造力」の方法で行えばいいのではないでしょうか。
 小さい企業がビジネスで勝負するにはこれしかないと思います。また競合他社につぶされないような対策もとっておかないとまねされて終わってしまう可能性が高くなります。

 高度成長のころはとにかく働けば儲かったのですが、いまは人と同じことをやっていても利益を上げることができません。常に新しい提案を行って企業価値を上げていかなければマーケットから退場を宣告される厳しい時代だと思います。

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