いい借金 悪い借金

 借金と聞いてどのような印象をもたれるでしょうか?
サラ金地獄で夜逃げとか住宅ローンで生活をきりつめるなどあまりいい印象はないですよね。
しかし日本の多くの企業は借金なくしては成立しません。
各企業が発表しているバランスシートを見るとどれだけ金融機関から借り入れているかがわかります。
株を発行して資金調達するのも返す義務はありませんが借金みたいなものです。
バランスシート上では自己資本に組み込まれますが、出資した人はただであげた訳ではなくリターンを期待しています。
いうなれば銀行よりも利息の高い、返す義務のない借金といった感じでしょうか。
もし企業が借金できずに全て自己資金でビジネスを行っていたら経済はこんなに発展しなかったでしょう。


 借金にはいい借金と悪い借金というのがあります。
企業は借りたお金でビジネスを行って製品を作ったりサービスを行ったりします。
このとき借金以上に稼ぐことができるのがいい借金です。
しかし生活費のためにサラ金などの高利な借金をするのは悪い借金です。
なぜならばこの借金は何も生み出さず返すあてもないからです。
それに20%近くの利息の借金を返すのは並大抵ではありません。


 借金はレバレッジとも呼ばれていますが、まさに「てこ」の原理であがるのもさがるのも増幅されてしまいます。
しかしこれをうまく使えば莫大な利益をあげることも可能です。
実際、企業はこのレバレッジを使って巨大なビルを作ったり大企業を買収したりしてます。


 なぜこのようなことを書くかというと、借金に対する私の考え方が最近変わったからです。
いままでは無借金でやるのがいいと思っていました。
しかしそれでは動きの速い今の時代では何もできずに終わってしまうのではないかと思ったからです。
ちゃんと収支計画をたてることができれば借金をして事業を行ったほうがいいのではないかと思います。
しかしもちろんリスクはあります。
借金が返せなくて破産してしまうかもしれません。
しかしリスクを恐れて何もしないことこそリスクなのではないでしょうか。
もちろんいい加減な計画で多額の借金をするわけにはいきません。
本気で考えてリスクをできるだけ低くするべきでしょう。


 資本主義は借金を前提にしたシステムだと思います。
借金をいかにうまく使うかが資本主義で成功する鍵なのではないでしょうか。